──アマチュアスポーツを応援するインターネットサービス「ポップアスリート」がいよいよスタートし、そのシステムを利用した少年野球大会「夢・星野スポーツ塾ポップアスリートカップ」が開催されます。 少年野球で試合の連絡なんかをインターネットを利用してやろうとは、またハイカラというか、少年野球もデジタル化されてきたんだなあ。私たちの時代とはえらい違いだね(笑)。少年野球大会「夢・星野スポーツ塾ポップアスリートカップ」にもすでに多くのチームがエントリーしてくれているということで、それは嬉しいよね。200チームといったら大変なことだよ。普通は「この指とまれ」と言ったって10や20チームくらいしか集まらないよ。そんなに多くの子供たちが集まってくれるとは、私のようにずっと野球をやってきた人間にとってはこの上なく嬉しいことなんだ。この子たちが野球というスポーツをつなげていってくれるというね、そのことが嬉しいんだよ。 もちろん大会に参加するからには試合に勝ちたいと思うのは当然だろうけど、試合の後は「野球ってやっぱり楽しいんだな」と感じられるようにして欲しいな。そして野球をやらせてくれる親御さんにも感謝しないといけないだろうね。 しかもその大会の開会式の後に「サマーベースボールフェスティバル」というお祭りも準備しているんだ(7月16日 会場:大阪万博記念公園お祭り広場)。これは野球も楽しんで、その後のフェスティバルを家族みんなで楽しんで欲しいという主旨のイベントなんだけど、テーマは「夏祭り」なんだ。金魚すくいとか、たこ焼きがある縁日を大きくしたイメージだね。昨年11月に実施した「ドリームフェスティバル」は大規模な餅つき大会だったわけだけど、どちらも親子のコミュニケーションがうまれるキッカケになればいいというコンセプトは変わらないよ。家族にとってこのイベントが大切な思い出になればいいと思っているんだ。 ──この「ポップアスリート」では、まずは少年野球を対象にスタートしましたが、今後他のスポーツもサポートしていく予定です。 スポーツといえば野球だけじゃなく、サッカーやバレーボール、他にまだ沢山あるんだから、子供たちがスポーツに目覚めてくれるキッカケづくりができればいいと思っている。スポーツをすることによって健康なカラダづくりに役立つし、スポーツにはルールがあるわけだから、そういう規則を守るということを子供たちに教えることができるんだ。 また、チームの一員としてやっていくことによって協調性も学べるよね。みんなとうまくやっていく、ということも覚えないといけない。メジャーリーグでも選手の評価システムの中に「みんなとうまくやっていける」という条項があるんだから。それぐらいチームプレーというものを全面に押し出してやってるんだ。これは団体競技、個人競技も関係ないよ。ゴルフだってテニスだってチームで活動していたり、練習相手とうまくやっていかなくてはいけないからね。 もともと、どんなスポーツでも今の形になる前は「遊び」からはじまっているんだよ。子供たちがそういう遊びの中からルールを学び、それから連帯感を感じるようになる。チームとして一体となる。これはスポーツ界だけでなく、日本にとってすごく良いことだと思うんだ。今はまだ小さな動きかもしれないけれども、これを全国に広げていきたいよね。夢・星野スポーツ塾には大林素子(バレーボール)、奥寺康彦(サッカー)、岡山恭崇(バスケットボール)、湯原信光(ゴルフ)、佐藤直子(テニス)と各スポーツ界で活躍したアスリートが参加しているんだから、どんどん他のスポーツに広げていきたいね。 ──少年野球のチームを取材していると、教えている監督やコーチも悩みながら指導にあたられているそうです。 この夢・星野スポーツ塾で各団体のところに、ノンプロでスポーツをやっていた卒業生を派遣しての技術指導を行えればいいなと思っているよ。コーチを派遣できるシステムを考えていかないといけないね。 とはいえ小学生なんだから、プレーの楽しさだけを教えてあげればいいんだよ。ルールとプレーの楽しさ、あとはあいさつや身だしなみ等の基本的なこと。それを教えることだけをかんがえれば迷うことなんてないよ。そりゃあ、いうことを聞かない子供もいるだろうけど(笑)そこは根気よく教えてあげればいいと思うよ。そうやって一つのチームができてくるんじゃないかな。 ひとつアドバイスすると「うまく叱ること」を覚えることが必要だね。きっちり叱ってやらないと野球も上手くならないし、ひとりの子にへんな叱り方をするとチームの中で仲間はずれになってしまうかもしれない。でもそれは今、親になっている人が怒られて育っていないのが原因かもしれないねえ。それは俺たち団塊世代の子供たち、団塊ジュニアの世代になるのかな。だから俺たちにも責任があるのかもしれないけどね。 ──夢・星野スポーツ塾ではスポーツをする子供のコンディショニングに関する情報を発信する活動にも力を入れています。とはいえ難しいことではなく、「早寝、早起きをしよう」といった基本的なことなのですが。 やっぱりね、スポーツだけじゃなく勉強もそうなんだけど「早く寝る子」「よく食べる子」というのはアタマもカラダも伸びるんだ。子供だったら早く寝ろだよ(笑)、大人も同じかもしれないけれど。子供にやれという前に親がキチンとした生活をしないと子供はやらないよ。子供と同時に親にも規則を作らないといけないね。食生活も同じで好き嫌いを無くす努力を家庭に求めないといけないよ。沢山食べればいいってもんじゃないけども、甘いものを少なくして、基本的な食事をきちっとさせること。食事は体力作りの源なんだから。栄養のバランスを考えなければいけないんじゃない。 ──いつの時代もそうかもしれないのですが、子供を育てることにも悩みがあるようで、特に子供をトップアスリートにしたいと考える親御さんは大変なようです。 子育ての基本は「自然」なんだよ。親が考え過ぎるんだよな。親はなくとも子は育つというじゃないか。今は親が面倒を見すぎるから育たないんだよ。昔みたいに一人の子供にかまってられないという状況ではないからね。少子化だから「可愛い可愛い」となるんだろうけど、それで済ましているとダメだよ。過大な期待はその子にプレッシャーになって、逆に伸びないと思うな。小学生なんだから楽しんでスポーツやってりゃそれでいいんだ。その中で上手くなるやつ、ならないやつと出てくるだけなんだから。格差社会が問題になっているけれども、スポーツの世界には格差はあるんだよ。スポーツは競争社会だからね。だからプロにいくヤツ、社会人に行くヤツ、大学で終わるヤツと出てくるのはしょうがないんだよ。元気でみんなと仲良くやってたら、親はそれで満足しなさい。
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